これらの文章は、絵を描くのと同じように溢れくるものを書き留めた言葉たちです。
日常の中で、浮かんできた言葉がキーワードとなって、ある時、例えば家族の寝静まった夜に綴り始めます。
詩も同じですが、書いている時は何も考えず、浮かぶ言葉をつかまえながら刻むような感じです。
夢中で書き綴った後は、誰かから届く手紙の様に何度も何度も読み返します。
そうすることで、きっと日々浮かんでは消えてゆきそうな、でも大切にしたい瞬間を自分の魂に刻んでゆける…そんな気持ちがしています。
時には、いつもは隠れている本当の自分からのメッセージだったりします。
時には、自分の言葉ではなく、時空を越えてやって来ているような感覚を覚えることもあります。
春の訪れを肌で感じるこの季節。花の匂いでふと巡る記憶があります。
沈丁花の匂いは大好きですが、その匂いを嗅ぐ度になぜか夕飯の支度をしている母を想い出します。
かつて住んでいた家の台所前に、大きな沈丁花があったのですが、その香りを飽きもなく嗅いでいると、夕飯の匂いもしてきて、早く家に入りなさいと言われた想い出がよみがえるからかもしれません。
通勤時にいつも通る道の一角にはジャスミンの花の咲く場所があります。
もうすぐ咲き始めそうな花を見るたびに思い出す場面があります。
心の友がくれた真心の言葉。
きっと生きてゆく中で、こんな風に様々な風景と共に匂いも同時に記憶を時に呼び覚ましてくれるものとなってゆくのかもしれません。
あなたにも そんな記憶につながる匂いはありますか?
2019.3.26
ジャスミンの季節に
毎朝通り過ぎる道に 今年もジャスミンの花がもうすぐ咲き始める
青々とした葉の中にたくさんの赤い小さなつぼみ達が春の準備をしている
その内に 何とも言えないジャスミンの香りがその通りを包むだろう
数年前 こころの中の整理をしたくって飛行機に乗って心友の君に逢いに行った
久しぶりに逢った彼女は 逢っていない時間などなかったかの様にあたたかく迎えてくれたんだ
腰まであった髪を切ったこと
あんなに似合っていたのに!と初めはびっくりされたけれど
その理由を話し始めるまでは 君は何も聞かずにいてくれたね
暖かい春の光の中で 君の家に向かう途中にあった壁一面のジャスミンの花
見上げる位に大きな満開のジャスミンの壁は風が吹くたび そこに立つ二人をその香りで包み込んでいた
小さな でも趣のある素敵な君の家に着くとそこにも溢れる程のジャスミンが飾られていたね
君にとっての聖域であるその部屋に二人でゆっくりと座りながらたくさんの話をしたんだ
まるで幼馴染のように 屈託のない笑顔で
夕陽を眺めながら話せる場所に散歩に行こう!
そう言って再び部屋を出て歩き始めた君は お気に入りのベンチのある池のほとりに連れて行ってくれたんだ
なかなか その頃の自分の事に触れられずにいたんだけれど
静かな池の前のベンチに座って二人で夕陽を眺めていたら
閉じ込めていた悲しみについて君に向かって話し始めていたんだ
うなずきながら君は まるで自分の事のように
時には怒りながら 時には涙を流しながらじっくり聴いてくれたね
それから君は 君の同じような体験を語ってくれて
その時の君はどうしたかのかを教えてくれたんだ
あなたの痛みや苦しみ 自分のことのように感じている
それは私も同じような事があったから
私が選んだ道と
あなたが今から選ぶ道はきっと違うのかもしれない
でもどちらを選んだとしても 私はあなたの友であることは変わらない
あなたのハートが答えを知っているはずだから
最良の選択をすればいい
一つ一つの言葉を選びながら伝えてくれたことは
今でもこの胸の中に刻まれている
あれからたくさんの月日が流れて
迷いながらも自分の道を歩き始めた自分がいるよ
ジャスミンの花の咲くこの時期に又君から便りが届いた
あの壁一面のジャスミンももうすぐ咲くのだろうか
いつも通る道でジャスミンが咲き誇る季節になると
胸がキリリと痛んでばかりで
君のくれた言葉を想い出しては背中を押してもらっていたんだ
今年の春はね
ジャスミンの花を見ても大丈夫だったんだよ
何が正しくて何が間違っているのかわからないまま ただひたすら歩いていた道も
ふと気づくと 穏やかな気持ちでこの道を受け入れて大切にしている自分がいるんだ
ありがとう
僕にとってのジャスミンはきっと
君との友情の香り
そしてきっと 今いる自分の道をそれでいいんだよと教えてくれる
そんな存在
心友について
全ては一つ一つの出逢いから始まります。この世に生まれた時の初めての出逢いから始まり 日々たくさんの出逢いの中に私達は生きています。
偶然に見える出逢いでも、初めて逢ったのに懐かしい気持ちになる出逢いがあります。
まるで約束していたような、そんな出逢い。
私にもたくさんのそんな大切な出逢いがあります。
不思議とそんな出逢いは巡り巡って 気付くと知らない所で繋がっていたりもします。
これだけたくさんの人が生きている世界で、これだけ限られた時の中で、どれだけの人と出逢い心を通わせる事が出来るのでしょうか。きっとそんな出逢いは奇蹟でしかないのでしょう。
心友の中にはもう永遠に今生では逢えない人達もいます。いつでも逢えると思っていても…悲しいけれどそんな時はやがて必ずやって来ます。
奇蹟のような出逢いがあって、今同じ時の中を生きていること。それこそが奇蹟なのだと感じるようになりました。
なかなか逢えなかったとしても、同じ時を生きているそれだけで心の中でいつも支えてくれる人達。
そんな心友達へ素直な気持ちを綴ったものです。
2019.1.29
巡り巡って ぐるりと一周
あの日の出逢いが
長い長い時を経て
又 こうして巡り逢う
互いに歩いたそれぞれの道
当たり前のように ふと気がつくと
再び時を刻み始める
どんなに逢わない時があっても
それぞれの日々の中で見つけたキラキラをまとって
再び逢えた喜びを ただ分かち合う
そこから又前を向いて それぞれの道を歩き出す
心に互いの面影を抱いて
そんなあなたに名前をつけるのだとしたら
僕は心友と呼ぼう
限りある時の中で 出逢えた奇蹟にありがとう
共に刻む同じ時軸の中で
あと どの位 同じ景色を一緒に歩く事が出来るのだろう
僕の心の中にある 心友達の事 一人一人想い浮かべてみるよ
あなたに出逢えた僕は
幸せです
…心友の君に
毎日の中できっと皆それぞれ 歓びが溢れる時もあれば 悲しみや苦しみを抱えてしまう事があるでしょう。
苦しくてもがいている時は、時にその苦しみと対峙する事で聴こえてくる言葉があります。
普段なら気づかないような事でも、涙が出そうになったり、ふとした事にありがとうを伝えたくなったり・・・
どうしようもなく苦しい時・・・。
出口のないトンネルにいるような気持ちでいながらも、心のどこかで ”大丈夫だよ” という声を聴いていました。
そんな時、その存在からの声を書き綴り心の支えにして過ごしていました。
自分の足跡を辿る作業を続ける中で、久しぶりに開いたノートの言葉を再び目にして、あの頃の自分に ”大丈夫だよ!” とメッセージを贈る自分がいました。
きっと、あの頃聴こえたメッセージは、今の自分があの頃の自分に向かって伝えようとしていたメッセージだったのかもしれません。
誰かに見せるものとして綴った言葉ではありませんが、これを読んでくれる誰かがもしも同じように長いトンネルの中にいるのだとしたら、”うん、大丈夫”と 自分の足を信じて歩き続ける勇気の一つになれたら嬉しいです。
Everyone has up and down in our lifetime.
When you are in the dark, and fighting with sadness, suffering, sometimes you can catch some messages when you face to that. You might cry or want to appreciate for somethings even very small . You might find true shineness in the nature.
When I had deeply suffered time... It was feel like in long long tunnel which have no exit.
But even in terrible situations, I can feel some messages in my heart, "You are ok".
That time, I try to believe this messages from someone and tried to written down messages from this existence.
Now, I try to look back myself and open old note books, I found these poems. Then I sending messages to my self of at that time from myself now. "You are ok!"
I realized that the messages I catched at that time was the messages from myself now!
Those poems didn't write for the purpose to show someone, but if someone reading this who are in long tunnel now, and try to look for exit, if this my messages become one of courage for your one more steps, it will be my pleasure.
2013.1
踏まれる草ほど力強く育つもの
今は何も見えずとも 土の中ではきっと何かが育とうとしているはずだから
芽吹く日を信じて 諦めずにただ、明日を信じていてほしい
全てを失ったと思うのなら 失ったものがあると思うのなら
それに変わる新しい何かを見つけたらいい
明けない夜はないから
明けない冬はないから
必ず朝はやって来るから
必ず春はやって来るから
ただ信じて待てばいい
その涙もきっと何かを育てているから
朝が来たら
春が来たら
又そこから 僕も君も 新しい一日を始めたらいいのだから
Trailed grasses will grow more strongly than hothouse plant.
Even looks like stubbed, there are something grows underground.
Just believe in tomorrow will sprout new leaves.
Never give up.
Even you felt lost everything, or you fell lost something,
Keep looking for something new.
There is no Night will not finish.
There is no Winter will not finish.
Just believe that Morning will come to you.
Just believe that Spring will come to you.
Just keep on believing.
That tears on your cheek also growing something now.
When Morning comes,
When Spring comes,
We can start the bran-new day from there.
2013.2
奪えば奪われる
与えれば与えられる
許せば許される
争いのない時を生きよう
争いはもうやめよう
争いからは何も生まれない
ただ皆が傷つくだけ
僕も君も ただ傷つくだけ
この与えられた限りの在る時間の中で
どれだけの笑顔に出逢えるだろうか
1つでもありがとうの気持ちが重ねてゆけるように
初めの一歩がごめんなさいの言葉なら
次の一歩はきっと ありがとうの言葉
勇気を出して歩き始めれば
きっと 笑顔の時が流れ始める
When you take , also will lose.
When you give , also will receive.
When you forgive, also will forgiven.
Live the time without fighting.
We should stop fighting anymore.
Anything will not born from the fighting.
Just all of us will hurt each other.
Both you and me also just hurt.
How many smiles I can see in the rest of my life from now.
Just try to find " Appreciation" even one.
If the first step is say "I am sorry", the next step will be say "Thank you"
When you start to walk with your courage, you will realize that start to flow in the time line of smile.
旅をするのが好きでした。10代から数時間かけて鈍行列車で祖父母の家にもよく行きました。20歳になる頃からは、よく一人旅に出かけました。移り変わってゆく景色と共に聴こえてくる方言も変わってゆくこと。
あの頃はいつも変わらない景色から、何かを変えたくて旅をしていたのかもしれません。
1998年のこの文章は旅の途中に綴ったものです。20年振りに綴った言葉を辿ってみると、忘れかけていた想いが鮮明に蘇りました。
何かを変えなければ・・・何かを追いかけ続けなければ・・・焦燥感の中を生きていた20代。
一歩一歩進んでは立ち止まって、気が付くと今の自分に続いていました。 今はあの頃の様な焦燥感はないけれど、エネルギーに満ち溢れたあの頃の自分に”お~い”と肩を揺さぶられるようなそんな気持ちにもなります。
1998 タビノ オワリニ
何年たって来てみても 同じ時刻の列車に乗れば 同じ景色がやっぱり見える
同じ方言
同じにおい
同じ景色
そこにはいつも日常がある
そう、 日常があった
きっと僕の生活も、僕の日常も 旅の途中のこの場所から覗いてみたら 同じように懐かしく見えるのかもしれない
そう、僕には懐かしい景色というものが 懐かしいにおい、場所、味というものがあった
ちゃんとあった
帰ろうと思う場所がちゃんとあった
忘れそうな大切なこと 失くしそうな大切なもの
流れてしまいそうな そう、小さな出来事
僕はあの頃 何をあんなに急いでいたのだろう
きっと 見たいという気持ち 行きたい 知りたいという気持ちが先に動いていたのだと思う
あの頃と同じ列車に乗って 同じ場所に行ってみたらびっくりすることが多かった
そう、僕は何も見てはいなかったのではないだろうか
ただあの頃は家を飛び出すこと、 独りになるという解放感と 新しい場所に独りで行くのだという嬉しさの感覚だけを
旅の中で消化していたのだと思う
今思うと 笑ってしまうほど 僕はとっても急いでた
19歳の僕
きっとあの夏から僕はもう走り始めていたのかもしれない
25歳の僕 もうすぐ26歳になる僕
この積み重ねてきた時の中で 確かに僕は何かを感じ始めた
あの頃は美しいものを ただ 美しいと感じていた
今の僕なら その理由がわかるような気がする
そう 僕の中で 感覚のものさしが今は あるんだ
決して流されることのない何かが・・・
僕が僕である限り ずっとこの胸の中にあるだろう何かが
行く場所 帰る場所 探す場所 そして結局戻る場所
そう 同じ場所に戻ってくる
自分という何にも変え様のない場所に戻ってくるのだ
19のあの頃から 僕はどんどん進んで歩いて来た気がしているのに
又同じ場所に戻ってしまったよ
変わったの? 変わらないの?
あの日の視線で あの日の僕を見てみた
あの日の視線で 今日の僕を見てみた
今日の視線で あの日の僕をみたら
何だ・・・ 今とそんなに変わっていなかった
遠いと思っていた場所も 来てみるとそんなに遠いものでもなかったんだね
未来が現在になって そして過去になってゆく
未来の僕も いつかは通り過ぎてしまえば過去の僕
知らない景色を知ってしまえば あの頃の僕はもう過去の僕
大切なのはきっとどんな時も この今だろう
この一瞬がきっと 次の一瞬の過去になってゆく
過去が集まって並ぶと 一本の道になる
それが僕という人をつくってゆくのだとしたら どんな今も大切にしてゆかなければならないと思うよ
こんな風にあの頃の道を辿ることが出来ること
生きているってすごいと思った
朝が来て 夜が来て そして又必ず朝が来ると信じて疑わない
それは僕が生まれてから今日まで全く変わることのない現実だ
気の遠くなる程の昔から この繰り返しでこの星は廻っているのだ
明日が雨なのか 晴れなのか それは朝が来なければわからない
でも確かなことはたったひとつ
それは確かに朝はやってくるのだということだ
明けない夜はないのだ
でも僕には今のことしかわからない
もしかしたら明日、太陽がいつも通り朝を連れて来ても 僕はもう二度と目を開けないかもしれない
そう いつかはそんな日が来る
そう だから大切なのは 今ここに確かに生きているということなのだ
今こうして生き たくさんの感情を持ち 実感のある時が刻まれているのだということ
ただそのことだけに 大いなる感謝の気持ちを捧げたい
僕のこれからしてゆくお仕事 本当のお仕事
ようやくこの胸の中 あるものを想い出したよ
そうあとは 一生をかけて精魂込めてやってゆくことだけ
僕の本当のお仕事を やってゆくことだけ
その為にきっと この手足も 耳も口も目も鼻も与えられているのだ気が付いた
かけがえのない贈り物
この命
それにふさわしい僕であり続ける為に きっと僕は本当のお仕事をやってゆかなければならない
美術館でふと目にした彫刻の前で動けなくなってしまったことがある
身体中に何かが走ってゆくのを感じていた
涙が出そうな 僕の中の何かが想い出されたがっているような 不思議な感覚だったよ
その時心の中で湧き上がってくる想いが溢れ始めたんだ
こころ揺さぶる力が 創造の中にはあるのだと思った
そう 創造力とは魂と魂が揺さぶりあい遠い記憶を想い出すように与えられた研磨剤のようなものかもしれない
魂ひとつひとつに与えられたかけがえのない贈り物
僕にだってできる
君にだってできる
ただ 想い出せばいいんだ
大切な記憶を想い出すものを妨げるものは選ばない
そう その道を選ばなければいい
冷たいという想いを抱く人がいるかもしれない
でも自分の為に何かを全うしてゆくことが いつか必ず誰かに繋がってゆくのだ
じっと耳を澄ませて その胸に響く声を待て
その声の行方を追い続けてゆけばきっと 同じ場所で皆落ち合うだろう
そう その探求を続けよう
やめてはいけない 続けよう
苦しくても 続けよう
大切なのはきっと 信じ続けてゆくこと
揺るがない信念を持ち続けること
終わりのない旅になろうとも 帰る場所はあるのだから
皆同じ場所からやってきて 同じ場所に戻って行くのなら きっと全ては繋がっているはず
There is no end.
スパイラルというのは二度と同じ場所を通る事はないけれど同じ時空を廻っているのだということだろうか
同じように見えても 二度と同じ場所は通らないということだろうか
僕が又こうして 同じ道を辿る旅をしたいと思ったそのわけが 少し分かった気がする
何度でも同じ場所を通るチャンスは与えられるものなのだろう
きっと 自分が求めさえすればチャンスはいつもその場所にあるのだ
全ては普遍の中にあり 僕だけが時という概念の中で新旧を作り上げているだけなのかもしれない
そう だから何も急ぐ必要なんてないのだと思う
自分の速さで歩いてゆけば いつでも自分の求めるチャンスに向かってゆく道が拓かれているのだから
そう きっと焦らなくても 今見えるこの景色 におい 音をちゃんとこの胸に刻み込んでゆくことが大切
又同じ道を辿りたくなった時 この今とは違うものが見えてくるかもしれないから
すべての景色は 僕を軸に廻っているのかもしれない
レクイエム
Requiem
His soul will be in the bright light and keep calm.
And this bright light will come down to us as Sunshine.
2003 セントラルオーストラリアにて
wrote in Central Australia
大地の呼吸
遮るものなど何もない大地
ここでは音も全てエネルギーなのだということを想い出す
呼吸
僕の呼吸 君の呼吸 大地の呼吸
全てが胸に響いている
赤い土をぎゅっと踏みしめ 空を仰いでまっすぐ立つ
僕の中を何かがゆっくり循環し始める
それは足許から伝わる赤い土のぬくもり
目に映るもの 青い空と赤い土
そっと風の中に聴こえくるもの
静寂の中のざわめき
忘れていた太陽の激しさを知る
かつて人は地に足をつけ 空の色を見て 風の歌を聴いていた
やがて共鳴を忘れ 吹く風からただ身を守るだけの暮らしを繰り返し始めた
大地が 空が 風が泣いている
こうして赤い土を前にして思う
確かに僕たちは今ここに在ると
僕がいて君がいる
かつて忘れたはずの共鳴の方法を 僕らの身体が覚えてる
五感を流れるこの太く強いものを 僕らはまだ 想い出すことができる
僕らがそれを信じてこの場所に帰ることを忘れなければ
大地も 空も 風も再び笑いかけるに違いない
僕たちはきっと大丈夫
大地の呼吸の中にそんな言葉が聴こえた
2018
いのちいっぱい
キラキラ
いのちいっぱい
ドキドキ
いのちいっぱい
時には怒って
いのちいっぱい
時には泣いて
いのちいっぱい
大笑い
今この瞬間が
過去となり
未来へと導いてくれるから
いのちいっぱい今この瞬間を生きる
それが全て
いのちいっぱい
たくさん愛して
いつかさよならを言う瞬間まで
いのちいっぱい生きてますか
2016
長い間眠っていた何かが今、こころの中ではじけた
忘れていたわけではなく、想い出そうとしなかったわけでもなく、きっとこころの準備が今整ったということなのだと思う
あの頃
次から次へこころの中にやってくる者たちをつかまえるように絵筆を握っていた
絵を描きながら湧いてくる言葉を書き綴った
あの頃は確かにその場所へとつながる道が僕の中にはあった
ダイレクトに光がやってくるのをいつも感じていた
年月と共に経験を重ね、出逢いを重ね、僕はあの頃よりも何層にも折り重なった織物のようになってきた
出逢いが横糸なら経験と時間は縦の糸
喜びも悲しみも時にはやり場のない憤りもその中に織り込んで僕というタペストリーを織り続けているのだ
絵を描き詩を綴り続けた10年が、それまで受け取ったものを外に出す時代であったなら
出逢いと経験、たくさんの書物を読み智慧を深めたこの10年は自分の中に何かを蓄積して育てる時代であったように思う
この頃こころの中の声が“そろそろ時が来た”と告げている
こころの中からノックをされる音がする
もう、そろそろ解放する時期が来たようだ
瞳を閉じれば、まだあの場所へつながる道はここにある
本当はずっとその場所は僕のこころの中にあったのだ
僕が僕自身に許可を与えればきっとその扉はまた開くのだ
オズの魔法使いのイエローブリックロードのように気が付けば道は足元にあるのだ
こころが沸騰しそうな、やり場のない気持ちはないだろうか
何か大切な事をしなければならなかったのに、それが何なのかを想い出すことができなくて悲しくなる事はないだろうか
こころと身体はぴったりと寄り添っていて、こころがそうしてバランスを崩し始めると身体もそれに呼応するものだ
きっと、取り込むものが多すぎて、出してゆくのを忘れてしまっているのだ
取り込むことに夢中になりすぎて、吐き出すことを忘れているのだ
このままアンバランスに生き続けると、きっと呼吸の仕方すら忘れてしまうかもしれない
風が吹くと草木が揺れるように
春が来ると土の中で温められた種がゆっくりと芽吹き始めるように
自然の摂理に従って今度は息を吐き出そう
取り込んだ者たちを自分の中で温めることも大切だろう
一度 自分の中を循環しているものを外に吐き出してみるといい
吐いて吐いて吐き出して
空っぽになってみるとよい
すると、ほら聴こえるだろう
風の歌
花の歌
雨のしずくの踊る足音
足元の土の中でも世界は広がっていてたくさんのものがそれぞれの役割の中で生きているのだ
僕も君もその一部でしかなく
どこにも僕や君のことや、その他に広がる世界を支配するものなんてないのだ
空っぽになってみたら
本当に必要なものが、きっとはっきりと見えてくるだろう
今度はその本当に必要なものだけを選んで取り入れるといいだろう
いつかそれもいっぱいになる時が来るかもしれない
その時はまた吐き出してみるといい
繰り返して繰り返して
気が付くと本当に必要なものだけを胸に大切に抱きしめているだろう
それがきっと君の、僕の大切なもの
その中の一つでも同じものがあればいいね
2016
懐かしいページをめくってみると
あの日の僕がそこにいた
あの頃の僕を想う
あの頃の君を想う
あの日から年月を重ねて
僕という人生を重ねて
たくさんの出逢いと別れを重ねて
今の僕はこの場所に立っている
あの日の僕に伝えてあげたい
君の探しているものは
君のゆく先にあるのではなく
君のその胸の奥深くにあるのだということを
すべての答えはきっといつもそこにある
目を閉じ
耳をそっと澄ませてごらん
答えはいつもそこにあって
君がそれに気づくのを待ってくれているのだ
その大切な真実に気づいたのなら
もう恐れるものはない
ただ 自分を信じて
その一歩を踏み出せばよいのだ
一歩一歩を踏みしめて歩いてみよう
時々胸に手を当てて
大切なものから目をそらさないように
気づいた朝が君の本当の始まり
自分の大切な何かを
そっと抱きしめ育ててゆこう
磨いてゆこう
きっといつしか光輝き始めるだろう
その光を見た人に気づきが起こり、また光を放つ存在となってゆくのだろう
初めはひとつの光であったとしても
たくさんの光が集まれば いつの日かそれがまばゆい光となって
下を向いて心を閉ざしてしまった人さえも照らし出すだろう
さあ 今この場所から
自分の大切な何かを大切にしてゆくことから始めよう
感謝と笑顔を忘れずに
ひとひらの真実
ほんとうはね
皆この世で目覚めた時から何が大切なのかってこと知っているんだよね
風の歌も
花たちのおしゃべりも
鳥の涙も
犬の足跡の行方も
夕陽の先に何があるかってことも
ほんとは全てをしっていたはずなのにね
いつから 時を重ねてゆくことが大切なものを忘れてゆくことになってしまったのだろう
いつもいつも追いかけられていると思っていたから逃げることを覚えたよ
自分を守ることを覚えたよ
自分を守ることで誰かが傷つくこともあるのだということも知ったよ
そうして自分を責めるということで自分が慰められてた
そんなに急がなくっても
自分を守ろうとしなくっても
誰も追いかけてはいないし
誰も僕のこと責めてなんかなかったんだね
ただ ここにいるということ
それだけで僕は愛されていたんだね
僕が今ここに生きているということ
ただそれだけで生命が満たされているのだと
ようやく気がついたよ
その瞬間から
ほら ひとひら ひとひら
真実がつもり始めたよ
僕にも
きっと君にも
大切なこと
忘れない限りきっと全ては永遠に…
ひとひら ひとひら
降り注ぐものを
集めながら歩いてゆけばいいんだね
鼓動
覚エテイマスカ
今は 聴こえない歌も
本当は いつも聴こえていた時のことを
今は 見えないものも
見えていた時のことを
今は 感じないことも
感じていた時のことを
瞳を閉ざし うつむくその前に
顔を上げて 気がついて
歌ハ イツモ ソコニアル
全テハ イツモ ソコニアル
キミト トモニ
キミノ大切ナ部分ハ ズット 変ワッテイナイノサ
自分の胸の鼓動を聴いてごらん
全ての始まりはそこから
トクトク トクトク
胸に手を当ててハートの在処を確かめてごらんよ
キット ココカラ 始メラレルカラ
とびきりの場所
こっちに来てごらん
ここにはね
花もいっぱい 笑顔もいっぱい
愛がいっぱい溢れているんだよ
僕らのとびきりの場所さ
忘れないで
いつでもこの場所に続く扉は開いているんだよ
君が哀しみや孤独に押し潰されそうな時には
どうか思い出してほしい
とびきりのこの場所のことを
君は君のままでいいんだよ
この場所へ来たかったら
地図なんかいらない
ただ瞳を閉じて胸に手を当てて
深呼吸をしてみるといい
そうすれば君はその場所にいるだろう
迷子になんてならないから心配しないで
だって君の中にその場所があるのだから
いつでも いつまでも
Sweet times
一日を想い起こして
あぁ楽しい一日だったよ とか
あぁ嬉しいことあったよ とか
一日の終わりに
まどろみながら
笑顔いっぱいで話しながらいつの間にか安心して眠った日々がありました
あの頃は明日が来るのが楽しみで
何を疑うこともなく
何も怖れることなく
全てがキラキラしていました
あぁあの時こうすれば良かったな とか
あぁいつまでこの泪は溢れてくるのかな とか
終わりのない夜
明日という日が怖いと感じる夜
いつの間にかそんな夜が増えてゆきました
大人になることが孤独になることだとふと思ってしまった時
絶望という言葉を知ったとき
それでも想い出したことがありました
幼い頃
少しでも不安そうにしている夜には
眠るまで背中をトントンしてくれた大きなあったかい手
守られているのだと
ただそれだけで大丈夫だと思うことが出来ました
今は我が子の背中をトントンしながら祈ります
大丈夫 大丈夫
アナタガ大好キ
愛シテイマス
いつか君が大人になって迷ったり悲しくなったり
独りぼっちだと感じる夜のために
この一日の終わりを
Sweet times にしましょうね
お休みなさい
明日もきっとたくさんの素敵が君を待っています
きっといつも誰かが何かを探してる
あの山の向こうにあるかもしれないとひたすら歩いてみたり
海の中に隠れているのかもしれないと潜ってみたり
1つのものを見つけると
又次のものを探そうとしてしまう
1つの山を越えると
その次の山がそこにもう見えている
そのうちクタクタになって
空を見上げて寝転んだときに
ふと気付くんだ
旅をして景色が変わっても
大切なのは景色の中に居る自分を感じること
何かを求め ひたむきに探していた自分の姿に気付くこと
なぁんだって思うんだ
探していた大切なものは
ここにあるんだと
変わらないもの
かけがえのないもの
すべての答えはきっと君の中にある