自分の足で歩き始めた息子が、ご縁を頂きお世話になっている方が最近結婚をされ、生まれて初めてとなる結婚式に招いて頂きました。何か喜んで頂けるものをお祝いにと考えていた息子に、私が絵を描かせて頂こうと話しました。
その方の好きなシンボルや動物、イメージをこっそり聞いて頂き、息子からお聞きしているその方のイメージから膨らませていったインスピレーションは少しずつ姿を現してくれました。
日々の事に追われなかなか腰を落ち着けて描く時間を作ることが出来ませんでしたが、招かれた結婚式の当日の明け方にようやく描きあげることが出来ました。
その方の好きな動物の一つが、狼でした。
狼を描いたことはなかったのですが、調べてみると狼は神の使いと言われることもあり、その強さから守護の意味や魔を避ける存在ともされていたようです。
又愛情深さや思いやりのシンボルとされ家族の意味を持つ動物でもあります。
そんな中で浮かんで来たのは、凛としたたたずまいの中、瞳の中に宿る温かく優しい光でした。
その部分から描き始めて描きたかったのは親子の狼でした。
強さに裏打ちされた優しさほど温かいものはないと思います。
連面と続く命の輪の中で、重ねられた記憶が強さとなり、憂いを帯びた優しい光となってゆくのかもしれません。
この時代に多くの人々の中で互いを見つけ、時を重ね家族となってゆくことは奇蹟でしかないのだと、年齢を重ねる毎に感じるようになってきました。
新しく家族となられたその命の輪の始まりに、たくさんの光が届きますように…
祝福と祈りを込めて。

The Circle of Life
連面と続く時の中 出逢う瞳のその奥に 眠りし記憶が目覚め始める
全ての鍵穴揃いし時に 記憶の扉は開かれる
穏やかな光の中に拡がる記憶のその先は
あなたが紡ぐ物語
命の輪の中 あなたも 私も 物語の一部なり
連面と紡ぐ時の中 同じ光を宿す瞳がこの先も出逢い目覚めて 命の物語は廻り続ける