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新しい気持ちで

2023.1.1 高野山の空

年越しも無事に済み新しい年が始まりました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

昨年は多くの人がそうであったかと思いますが、私も大波小波とその余波が続きエネルギーを保つのが大変な一年となったような気がします。でもこうして新しい年を又無事迎えることが出来たことに感謝しています。

10年以上経ちますが、年末年始は毎年、高野山の宿坊で静かに年越しをしています。

私は特定の宗教を持っておりませんが、お寺の近くで育ったのもあり、幼い頃より和尚さんのお話しを聞く機会が多く、佛教が一番身近なものであったことも影響しているのかもしれません。

雪が降り積もった中、大晦日の高野山では日付が変わる少し前から除夜の鐘の音が響き渡ります。

今年も除夜の鐘の音が鳴る中、様々な事があった1年間を振り返りながら、無事に1年終えられた事に感謝しつつ、新しい1年に希望を持って新年を迎えました。

 

いつも滞在させて頂くお寺でも、元旦早朝から勤行と法話が行われます。

お香の匂いと読経に包まれながら(眠気に襲われながら…)改めてこの1年どうやって生きていきたいのか、想いを巡らせていました。

新年の法話の中でご住職が仰られた言葉がとても響きましたのでここに、記憶を辿って記したいと思います。

 

佛教の教えの中に因果応報というものがあります。これは一言で表すと、全てのものは原因があって結果が生じるということを意味します。現代ではネガティブに捉えられることも多い言葉となっていますが、本来は希望のたくさん詰まった言葉だと捉えています。

善い種を蒔けば、いつか善い芽が育ち美しい花が咲き善い実がみのる…

では善い種はいつ蒔けば良いのか?

それは今この瞬間に他ならないこと、すぐに結果は出なくともそうした瞬間の積み重ねが善い果を残す方法だといわれています。

ではどうやって善い種を蒔くのか?

恩返しという言葉があります。これは恩を受けたらその人に感謝を込めて恩をお返しすることです。

恩の字は、因と心で成り立っており、因には”わけ、もと、ちなみ”という意味があり、心が加わることで原因を心に留めるという意味を持ちます。

もう一つの言葉で恩送りという言葉があります。これは恩返しと似たような言葉であって違う意味を持つ言葉です。

恩返しが恩を受けた相手に恩を返すことであるのに対して、恩送りは誰かから受けた恩を、次の誰かにその恩を贈ることで感謝の気持ちが拡がってゆくことを表す言葉です。次々と恩送りされたものがいつか巡り巡って思いもよらない形で自らの所に還ってくることに繋がります。こうやって拡がった感謝の気持ちや、他を想う優しさで満ちた世界は、佛教で言う浄土、地上の極楽となります。

別の言葉では、”情けは人の為ならず”という言葉もあります。これは誰かに情けをかけることは誰かの為ではなく、いずれは巡り巡って自分の元に還ってくるという、そんな意味を持つ言葉です。

恩を受けた時に、次には誰かに恩送りをして下さい。それが善い種を蒔くことになります。

 

…そんなお話でした。

話を伺いながら、想い浮かんだのは、このHPを立ち上げ、再び作品を描き始めた時から変わらない気持ちであるYuki Lightworksの伝えたいメッセージである ”Let's Spread seeds of Hope 希望の種を蒔いてゆこう” でした。

この手がすることが、どんな希望に繋がってゆくのかは誰にもわかりません。

時に希望を掲げることで、空回りしてしまい、エネルギーを消耗してしまうこともあります。

でも、いつも心のどこかで信じていることがあります。誰かに伝えたいものがあって、その気持ちを大切にしながら行動することは、きっと自らの希望でありそれが誰かの希望に繋がってゆくものだということ。

今年は昨年に引き続き、様々なことを形にする準備の一年となってゆくと思います。

こうして命ある時間は日々短くなってゆくものです。

 

残された時間でどんな種が蒔かれ、育ち、どんな花が育つのか想像をしながら、またこの一年も瞬間瞬間を大切に歩んでゆきたいと思っています。

 

皆さんはどんな一年にされたいでしょうか?

皆さんの毎日が光溢れる穏やかな日々でありますように。

そして希望の種が芽吹く明日がありますように…

 

たくさんの祈りを込めて…

 

 

追記:

昨年末にこのシリーズで手のひらサイズの可愛いミニグリーテイングカードを作成いたしました。

他にも鳳凰のEternal wingsやかめの家に寄贈させて頂く予定のWelcome Homeの絵の大きめのグリーティングカードも作成いたしました。又頑張ってShopの方にもアップさせて頂きたいと思います。

 

毎年、福島県にある児童養護施設の風の森学園に贈るささやかなクリスマスプレゼント、すべての子供達の手にミニグリーティングカードもお贈りすることが出来ました。ギリギリ間に合った!喜んでくれていたらいいな…