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ようこそ おかえり

以前にBlogでご紹介させて頂いていた大阪の能勢町に心友が仲間と開いた障がい福祉サービス事業所である かめの家。

開所から既に季節が一巡りしてしまいましたが、その時に約束していた、かめの家の為の絵をようやく描き上げることが出来ました。

今年中にはもう一枚の絵と共にお届けに行こうと思っている所です。その時にはこちらに又アップさせて頂けたらなぁと思っています。

 

心友や仲間の方達のたくさんの想いが詰まった大切なHOME。たくさんのエネルギーを絵の中に込めたいと思いながら、自分の中に伝えきるだけのエネルギーがまだないと感じながら数か月過ごしました。3月には体調を崩し、まさかの2週間もの入院。(コロナ感染症ではありませんでしたが)お蔭様で手術等をする必要はなく、無事に退院することが出来ました。

奇しくも以前も突然入院となった時はちょうど40歳になる時。(その時は誕生日が病院でした)それから10年、今年は半世紀目の誕生日を迎えましたが、その大きな節目の年での入院は様々な事を振り返る必要があるサインなのかもしれないと感じました。

身体からの声を聞き逃し…気付かないふりをしてきっと過ごしてしまっていたのでしょう。

退院後は、いつもの慌ただしい生活に戻ってゆきましたが、身体の声を聴きながら無理をし過ぎないことを自分に約束していました。

 

そんな時の中、イメージがやってくるのを待ちながら、自ずとその時が来るのを待っていました。

まず浮かんだのは眩しい光。それを中心にしてたくさんの亀たちが集まり光と一体になっているイメージでした。

 

皆が集う光のHOME。

皆が持ち寄る光で溢れ、そこから集う者達が光を浴びて元気になって、又外に向って光を拡げてゆく…そんなイメージが拡がりました。

画材も特別なものにしたいとずっと思っていました。

今年の自分の50歳の誕生日。ずっとこれから先も使えるものを自分に贈ることにしました。ずっと手を出そうか迷っていた岩絵の具。東京にPIGMENT TOKYOというお店があるのですが、ここには世界中から集められた4500色もの顔料(鉱石や土などからなる伝統的な天然顔料から最新の顔料まで、ありとあらゆる顔料が全て揃います)があります。一度だけ東京に行った際に実際の店舗に行ったことがあるのですが、たくさんありすぎて…予算に収まるように数色を厳選して購入して帰ってきました。

それからPIGMENT TOKYOのインターネットショップで購入するようになりましたが、今年は思い切って欲しいと思う色を全て購入してみました。

顔料だけでは使用するのは難しいので、専門書を見ながら自分の表現方法に合う溶剤を混ぜながら試行錯誤しています。

自らの手で、自分だけの色を作ることが出来るのは本当に楽しい作業です。これからの数十年、残された時間ではきっと足りない位。久しぶりに画材店にも足を運び、今まで使った事のなかった道具も色々揃えてみたりしました。

キャンパスボードも久しぶりにたくさん買い込みました。

しばらく放置していたアトリエも少しずつ掃除と整理をして、ようやく描くモードがやって来てくれたのは夏の終わりでした。

 

先日アップさせて頂いた鳳凰の絵を描きながら同時に亀の絵も描き始めていました。

 

どちらの絵もですが、下地材に、手元にあった水晶の粉とトルマリンの粉を混ぜ込んだものを塗り画面の土台を作ってから描き始めました。亀さんたちの絵の中心部分は、水晶とトルマリンの粉を混ぜた下地材と和紙とを交互に何層にも重ねながら円の部分を作りました。(実際円の部分は盛り上がっています)金箔や銀箔もたくさん使用しました。

きっと画材の使い方は自由過ぎるくらいかもしれませんが…何度も塗り込んでは又塗り重ねて、どんどんと現れてくる美しい色に癒されながらこれ以上描き込むことはできないという所でようやく完成した感じです。

 

いつでも帰る場所がある。そのままの自分であり続けることが出来る場所。誰かがいつも待っていてくれる場所。

心の拠り所になるようなそんな場所。

たとえその場所にいなかったとしても、いつでも繋がっていて、思い浮かべるだけで心が戻ってゆける場所。そして又歩き始める勇気をくれる場所。

かめの家がそんな場所であり続けるように、そんな祈りを込めて描いたあとに綴ったメッセージ。

私が描きながら求めるものも同じなのかも知れません。

 

世界中で毎日のように悲しいニュースが続きますが、一人一人の心が光で満ち溢れたものであることに気付く事が出来れば、そこから世界は変えてゆくことが出来ると信じています。

ある人は歌声に乗せて…ある人は絵筆に乗せて…ある人は物語に乗せて…ある人は日々の仕事を通して…

それぞれが何かをすることから全ては始まってゆくものなのかもしれません。

そこにあたたかい光がある事を忘れずに、又歩き続けたいと思います。

 

皆さんの日々が愛に満ちた優しい毎日でありますように。

たくさんの祈りを込めて。

 

2022.9.24

ようこそおかえり

 

 

あなたがあなたである場所は

いつでも心の中にある

 

溢れる光を見つけたら

そこがあなたの帰る場所

 

私はあなた あなたは私

私はいつもここに居てあなたの帰りを待っている

私があなたを想う時 あなたはいつもここにいる

 

溢れる光はここにあり

あなたをいつでも待っている

 

ようこそおかえり あなたの場所へ