新月も過ぎ、1月ももう少しで終わろうとしています。
昨年、Chieさんからの翻訳のご依頼があった同じ時期に、ある方からのご依頼を受けて1枚の絵を描いておりました。
ご高齢でいらっしゃいますが、現在は京都総合福祉協会ふれあいの里診療所長をされている小池清廉先生のご著書の表紙絵を描かせて頂きました。先日完成されたご著書が届きました。
もう20年以上前となりますが、私が社会に出てから再度学び直したいと思い立ち、京都の佛教大学に編入し通っていた同じ時期に同じ学部で小池先生も学ばれていた同窓生となります。
丁度その頃に阪神淡路大震災が起き、私の実家のある宝塚市もかなりの被害がありました。震災から数週間も経たずに、1通の手紙が小池先生より届きました。”色々大変かもしれませんが、学び続けて下さい”とお見舞いをお送り下さったのです。嬉しくて、すぐに手描きのイラストを添えてお礼状をお送りさせて頂きました。
当時の私はまだ絵を誰に見せるでもなく、ただ自室に籠り描いているだけだったのですが、そのお礼状に描いたイラストの中に何かを感じて下さったようで、それ以来ずっと私の絵を見守り応援し続けて下さっている方です。
ふとしたきっかけで出逢い、ふとしたきっかけで交流が始まること。その出逢いがくれる素晴らしい奇蹟。
それは生きる喜びに直結してゆくものだと思います。袖振り合うも多生の縁。年を重ねると共にその意味を実感するようになって来ました。
ご著書は障がいを持った方をケアする現場の方へのメッセージ。
表紙絵ですが、ケアされる方、そのご家族、ケアする方…皆同じ花を見上げて同じように”あぁ、きれいな花だね”と共感できるようなその一瞬を大切にしたいという想いを込めさせて頂きました。
この出逢いにたくさんの感謝をこめて…