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鹿に逢いに

立秋も過ぎましたが、まだ暑い日々が続いています。体調崩されていませんでしょうか。

 

夏至に枚岡神社へ絵をご奉納させて頂いてから、早2か月近く…あっという間でしたが、忙しい毎日の中でも描きたい者たちが次々やって来てくれているのを感じていました。

いつもは長旅に出るこの季節ですが、この夏はゆっくりとした時間を過ごそうと数か月前から計画していました。

 

元春日である枚岡神社とのご縁を頂いたからでしょうか…鹿を又描きたくなり、20年振り位に奈良へ足を運び鹿に逢いに行って来ました。

近鉄沿線なので、途中で枚岡神社へまずお詣りさせて頂き、奈良公園を通って春日大社へ向かいました。

久しぶりに鹿達に逢い嬉しくてたくさんの写真を撮りました。

 

翌日は行った事のなかった三輪山の大神神社へ足を運びました。

実は大神神社のことはあまり知らなかったのですが、前々日の明け方に不思議な夢を見ました。夢の中でも私は夢を見ていたのですが、はっきりと○○神社へ行きなさいよと誰かに言われました。夢の中の私は目覚めると隣の主人に○○神社へ行きなさいって言われたから行かなくちゃ…その神社の漢字はこの漢字でね…と説明していた所で本当に目が覚めました。

急いで携帯電話でその聞いたことのない神社の名前を検索してみると全国にあるようでした。奈良にあるかなと検索したら三輪山の大神神社の末社にその名前がありました。

森の中に佇む鳥居とお社だけの神社だったのですが、その写真の景色は前に見た夢の場面によく似ていたんです。ずっと探していた景色だったので三輪山へと向かいました。

大神神社の御神体は三輪山で末社がたくさん祀られていたのですが、大神神社をまずお詣りしてからその目的の神社を探して歩き続けました…。なぜか3度も大神神社の拝殿へ戻ってきてしまい…(道は違うのに同じところをぐるぐる回っていたみたいでした)あきらめかけましたが、今行かなきゃという想いだけでとうとう辿りつきました。

 

その神社の景色に似た以前に見た夢はとても神秘的で大切なメッセージをもらった夢で、目覚めた時に感動して泣いていた…そんな夢だったのですが、いつか絵にしたいと改めて思います。夢と現実が繋がる不思議な体験でした。

 

奈良の旅でもらったエネルギーをようやく絵の中に描くことが出来ました。

この数日間こもって描いた むすびの唄 という絵です。

描いた後に出てきた言葉は むすび でした。

 

大地と空を人が結ぶ、人と人が結ぶ、命が結ぶ、時を結ぶ… 

命のサイクルが太古の昔から自分の命まで結ばれ繋げられてきたということ。 

その奇蹟を生きているのが今であり、この時代を生きる 生きとし生けるもの全てが結ばれているのだということ。

 

今その大切なことを人は忘れかけているのかもしれません。

あと少しの夏休み。またその想いを描いていきたいと思います。

 

 

むすびの唄 

 

大地に立ちて空仰ぎ

静かに深く呼吸する

 

耳を澄ませば聴こえ來る

命を繋ぐ胸の鼓動

瞳閉じれば見えて來る

はるか彼方の記憶と共に 胸に拡がる旋律の色

 

天地の間に 命むすばれ時むすび

同じ時軸を今共に生きる

 

我に唄う 君に唄う 永久(とわ)